
欧州PFAS制限提案
欧州PFAS制限提案について、欧州化学品庁(ECHA)が2026年3月に予定されている第二回目のパブコメについて、回答者向けのガイダンスを開催しました。
第二回目のパブコメは、ECHA専門家委員会である社会経済性分析委員会(SEAC)の意見案に対して実施され、ガイダンスの概要は以下の通りです。
○ SEAC意見案の構成
- 全体横断(代替可否、費用便益、実行可能性など)
- セクター別(当初14セクター+PFAS製造)
○ パブコメでの意見募集の範囲
SEAC意見案の内容にフォーカス(リスク・排出量など別論点への一般的コメントは対象外)。
全スコープをカバーし、14セクター+8追加セクター+製造に関する情報を受領。期間は60日。
○ パブコメ提案方法
EU Survey(EU Login+多要素認証が必要)。機密指定可/匿名不可/ECHAサイト経由でアクセス。
添付ファイルやリンクは受理されず、必要に応じてECHAが追加情報を要請。質問形式は選択・数値・自由記述。
○ 今後の予定
(直後~)用途マッピング ステージ1(リストのみ)公開:公表済み
2025年12月中旬:Survey guidance 公開/用途マッピング ステージ2(用途の説明つき)公開
2026年初~:用途マッピング ステージ3(用途の詳細説明つき)公開(コンサル開始前)
2026年3月(予定):RAC/SEACの評価とりまとめ完了、RAC意見の採択、SEAC意見案の合意
2026年3月頃~:SEAC意見案のコンサルテーション開始(60日間)
2026年11~12月(予定):SEAC最終意見の採択
2026年12月(予定):RAC/SEAC両意見を統合して欧州委員会へ提出
詳細につきましては、以下のWebページにて、ガイダンス資料や動画をご確認ください。
https://echa.europa.eu/-/webinar-consultation-on-pfas-draft-opinion
2025年8月20日、欧州化学品庁(ECHA)のウェブサイトで、PFAS制限提案の改訂を含む、背景文書(Background Document)が公開されました。
https://www.echa.europa.eu/hot-topics/perfluoroalkyl-chemicals-pfas
https://www.echa.europa.eu/-/echa-publishes-updated-pfas-restriction-proposal
これは、制限提案を提出した5ヶ国(デンマーク、ドイツ、オランダ、ノルウェー、スウェーデン)の当局が、2023年の意見募集(パブコメ)で寄せられた5,600件以上の意見を評価し、制限提案を更新したもので、最初の制限提案で明示されていなかった新たに8つのセクター(産業分野)について新たに評価が行われ、また、全面禁止や特定用途への期限付き適用除外以外の規制オプション(RO3)も検討されています。内容は、さらに更新される可能性があります。
これらは、ECHAの科学委員会(RAC、SEAC)の最終意見ではありません。RAC、SEACは、現在この制限提案を審査中で、2025年末までに完了させ、ECHAはRACの意見とSEACの草案意見を最終決定し、2026年前半にSEACの草案意見に関するパブコメの実施を目指しています。
最終的な決定は欧州委員会と加盟国によって行われます。
FCJでは、来月以降に当該文書の解説を含むウェビナー開催を予定しております。詳細については、後日ホームページでお知らせいたします。